適切なミルク量 – 赤ちゃんの月齢と成長に合わせた授乳ガイド

ミルク育児をしていると、
「この量で足りているのかな?」「飲ませすぎていないかな?」と不安になることがあるかもしれません。

特に初めての育児では、適切なミルク量について悩む方も多いと思います。
ミルクの量は、赤ちゃんの月齢や体重、個性によって変わってきます。

育児書やミルク缶に書かれている目安量はあくまで参考であり、すべての赤ちゃんに当てはまるわけではありません。

今回は、月齢別の適切なミルク量の目安から、赤ちゃんが適量を飲めているかのサイン、よくある悩みへの対処法まで、詳しくご説明します。

大人に抱えられた赤ちゃんが哺乳瓶でミルクを飲んでいる様子
目次

ミルク育児の基礎知識

ミルクと母乳の違い

ミルク(人工乳)は、母乳の成分を参考に作られた栄養食品です。現代のミルクは品質が高く、赤ちゃんの成長に必要な栄養素がバランスよく配合されており、母乳に不足しがちな「ビタミンK」「ビタミンD」が多く含まれています。

ミルクは母乳よりも消化に時間がかかるため、赤ちゃんが満腹感を感じる時間が長くなります。そのため、ミルクの授乳間隔は母乳よりも長めになることが一般的です。

また、ミルクは飲んだ量を正確に把握できるため、赤ちゃんの哺乳状況を客観的に確認できるメリットがあります。

ミルク量を決める要因

赤ちゃんに必要なミルク量は、月齢・体重・個人差・活動量・体調などによって変わります。
同じ月齢でも、赤ちゃんによって飲む量には違いがあり、これは正常な個人差です。

月齢別ミルク量の目安

ここでご紹介する量はあくまで一般的な目安です。
赤ちゃんの様子を見ながら、個別に調整することが大切です。

月齢目安量1日の回数ポイント
新生児期
(生後0〜1週間)
生後日数×10ml
(足りない場合は+10ml)
8回程度新生児期は、胃の容量が非常に小さいため、少量を頻回に飲みます。
欲しがるサインがあれば与え、無理に飲ませようとしないことが大切です。
生後1〜2週間60ml〜80ml8回程度哺乳力が強くなり、飲む量も安定してきます。
1日のトータル量を意識しつつ、赤ちゃんのペースを尊重しましょう。
生後2週間〜1ヶ月ごろまで80ml〜120ml
7〜8回程度飲むリズムが整い始め、授乳間隔も徐々に安定してきます。
体重増加は1日25〜30g程度が目安とされています。
生後1〜2ヶ月120〜160ml6〜8回程度哺乳力が強くなり、1回に飲める量が増えてきます。
飲みすぎによる吐き戻しに注意が必要な時期です。
生後2〜3ヶ月140ml〜160ml6〜7回程度満腹感がわかるようになり、飲む量にむらがでることもあります。
毎回同じ量を飲まなくても機嫌や体重増加が順調であれば心配いりません。
生後3〜5ヶ月160ml〜200ml5〜6回程度授乳間隔がさらに延び、生活リズムが整ってきます。
遊び飲みが始まることもあるため、集中して飲める環境を作りましょう。
生後5ヶ月〜7ヶ月180ml〜200ml4〜5回程度離乳食を始める時期です。
離乳食開始後も、ミルクは栄養の主体であることを忘れずに、離乳食の進み具合に応じてミルク量を調整していきます。
生後7ヶ月〜9ヶ月200〜220ml3〜5回程度離乳食が2回食になり、徐々にミルクの割合が減っていきます。
離乳食の量に応じてミルク量を調整し、食後のミルクは欲しがるだけ与えましょう。
生後9ヶ月〜1歳200〜220ml2〜5回程度離乳食が3回食になり、栄養の中心が徐々に食事に移っていきます。
ミルクは補助的な栄養源となり、食事のリズムを優先します。
新生児期 (生後0〜1週間)
目安量生後日数×10ml
(足りない場合は+10ml)
1日の回数8回程度
ポイント新生児期は、胃の容量が非常に小さいため、少量を頻回に飲みます。
欲しがるサインがあれば与え、無理に飲ませようとしないことが大切です。
生後1〜2週間
目安量60ml〜80ml
1日の回数8回程度
ポイント哺乳力が強くなり、飲む量も安定してきます。
1日のトータル量を意識しつつ、赤ちゃんのペースを尊重しましょう。
生後2週間〜1ヶ月ごろまで
目安量80ml〜120ml
1日の回数7〜8回程度
ポイント飲むリズムが整い始め、授乳間隔も徐々に安定してきます。
体重増加は1日25〜30g程度が目安とされています。
生後1〜2ヶ月
目安量120〜160ml
1日の回数6〜8回程度
ポイント哺乳力が強くなり、1回に飲める量が増えてきます。
飲みすぎによる吐き戻しに注意が必要な時期です。
生後2〜3ヶ月
目安量140ml〜160ml
1日の回数6〜7回程度
ポイント満腹感がわかるようになり、飲む量にむらがでることもあります。
毎回同じ量を飲まなくても機嫌や体重増加が順調であれば心配いりません。
生後3〜5ヶ月
目安量160ml〜200ml
1日の回数5〜6回程度
ポイント授乳間隔がさらに延び、生活リズムが整ってきます。
遊び飲みが始まることもあるため、集中して飲める環境を作りましょう。
生後5ヶ月〜7ヶ月
目安量180ml〜200ml
1日の回数4〜5回程度
ポイント離乳食を始める時期です。
離乳食開始後も、ミルクは栄養の主体であることを忘れずに、離乳食の進み具合に応じてミルク量を調整していきます。
生後7ヶ月〜9ヶ月
目安量200〜220ml
1日の回数3〜5回程度
ポイント離乳食が2回食になり、徐々にミルクの割合が減っていきます。
離乳食の量に応じてミルク量を調整し、食後のミルクは欲しがるだけ与えましょう。
生後9ヶ月〜1歳
目安量200〜220ml
1日の回数2〜5回程度
ポイント離乳食が3回食になり、栄養の中心が徐々に食事に移っていきます。
ミルクは補助的な栄養源となり、食事のリズムを優先します。

適量を飲めているサイン

ミルク量が適切かどうかは、以下のようなサインで判断できます。

体重の増加

最も客観的な指標は、体重の順調な増加です。

目安となる体重増加

・生後0〜3か月:1日あたり25〜30g前後
・生後3〜6か月:1日あたり15〜20g程度

生後3か月頃までは、もっとも急速に体重が増加する時期です。
ですが上記はあくまで平均的な数値であり、体重増加には個人差があります。成長曲線のカーブに沿って増えていれば問題ないとされています。

赤ちゃんの様子

起きている時の機嫌が良く、授乳後に満足そうにしていて、2〜3時間は落ち着いて過ごせることが大切です。
また、授乳時間が近づくと適度に欲しがる様子が見られることも、健康的なサインです。

よくある悩みと対処法

口元にミルクをつけながら眠っている赤ちゃんの顔のアップ

ミルクを飲みすぎる

赤ちゃんがミルクをよく飲むのは、すくすくと元気に育っている証拠。
でも、あまりにも沢山飲みすぎていると、こんなに飲んで大丈夫なのかと不安に思うこともありますよね。
通常、必要以上に飲んでも余分な栄養は吸収せずに吐き戻したり、便として排泄したりしますが、他にもいくつかの症状が同時に現れるときは飲み過ぎている可能性があります。

飲み過ぎのサイン

  • 吐き戻しが多い
  • ミルクを飲んだ後にいきむ・うなる・泣く
  • ゼコゼコ音・鼻詰まりなど風邪のような症状
  • お腹がパンパンに張っている
  • 便秘または消化不良の便が度々出る
  • 1日50g以上の体重増加

上記に当てはまった場合は、
専門家の指導を受けながらミルクの量の見直しを検討してみてください。

ミルクを飲まない

体調不良、乳首が合わない、ミルクの温度、環境など、様々な原因が考えられます。
赤ちゃんの様子を観察し、必要に応じて乳首のサイズや授乳環境を見直しましょう。
一時的な場合も多いですが、体調不良のサインが見られたら小児科医に相談しましょう。

以下の場合は早めに受診を

  • 24時間以上ほとんど飲まない
  • ぐったりしている
  • おしっこが半日以上出ない

吐き戻しが多い

新生児期から乳児期(生後28日から1歳未満)の赤ちゃんは、母乳やミルクを口から吐いてしまう吐き戻しや、口からあふれ出てしまう溢乳(いつにゅう)が起こります。

吐き戻しは勢いよくガバッと吐くことが多い一方、溢乳は口からたらたらと流れるように出すのが特徴です。授乳後は必ずげっぷをさせ、30分程度は縦抱きにすることで軽減できることがあります。

赤ちゃんがミルクを吐いてしまうのは消化管や満腹中枢が未発達なためで、口からあふれ出るように少量のミルクを戻した場合、ゲップと共に吐いた場合、ミルクの色に異常がない場合などは、問題のないケースが多いです。

しかし、医療機関を受診したほうがよいケースもありますので、以下で紹介していきます。

注意が必要な吐き戻し

  • 噴水のように勢いよく大量に吐く
  • 緑色(胆汁)や血液が混じる
  • 吐き戻し後にぐったりし、発熱や下痢の症状がある

このような場合は、医師に相談することをお勧めします。

夜間の授乳

新生児期〜生後2ヶ月頃は、夜間も3時間おきの授乳が推奨されています。

生後3ヶ月以降は、赤ちゃんが夜間にまとまって眠れるようになり、夜間授乳の回数が減っていくことが多いです。

ただし個人差があり、無理にやめる必要はありません。

ミルク作りの基本

青いタオルの上に置かれた、ミルク入りの哺乳瓶

適切な量のミルクを与えることと同じくらい、
安全に作ることも大切です。

基本的な作り方

  • 手を洗い、清潔な哺乳瓶を用意する
  • 必要な量の粉ミルクを入れる
    (付属のスプーンですりきり)
  • 70度以上のお湯を必要量の半分程度入れる
  • 円を描くようにゆっくり回して溶かす
  • 残りのお湯を加える
  • 人肌の温度(約40度)まで冷ます
  • 手首の内側に少し垂らして温度を確認

時短テクニック

赤ちゃんが泣いていて急いでいる時は、熱湯と冷水を1:1で混ぜて適温にする方法も便利です。

ただし、粉ミルクは70度以上のお湯で調乳することが推奨されているため、熱湯で一度溶かしてから冷水を加える形が望ましいでしょう。

冷水は赤ちゃん用のお水か、一度煮沸したものを使用することが推奨されています。
調乳したミルクは、細菌が繁殖しやすいため、作り置きは推奨されていません。

飲み残したミルクも赤ちゃんにあげないように気をつけましょう。

哺乳瓶と乳首の選び方

乳首には月齢に応じたサイズがあり、SSサイズ(新生児用)から始まり、S・M・Lサイズへと進んでいきます。

赤ちゃんは成長するにつれて吸う力が強く、飲むペースも早くなっていきます。

また1回の授乳量が増えていきます。
ミルクの出る量が合っていないと赤ちゃんが嫌がるようになるので、乳首のサイズを取り替える目安の1つとなります。

加えて、飲むのに時間がかかったり、飲んでいるうちに疲れて途中で寝てしまったりと、いつもは飲める量が飲めなくなってしまう様子が見られたときも、乳首のサイズを取り替えるタイミングとなります。

赤ちゃんの様子を見ながら、適切なサイズを選びましょう。

成長の確認

母子手帳に記載されている成長曲線は、赤ちゃんの成長を確認する重要なツールです。
曲線に沿って成長しているか、急激な変化がないか、定期的にチェックしましょう。

成長曲線の範囲内で、自分のラインに沿って成長していれば、順調と考えられます。

定期健診では、体重や身長の測定、発達の確認が行われます。ミルク量や育児の悩みについても相談できる良い機会です。

専門家のサポートを活用しよう

ミルク量や授乳方法について不安がある時は、専門家に相談することをお勧めします。

産後ケア施設では、助産師が赤ちゃんの体重測定や適切なミルク量の提案、授乳方法の指導、混合育児のバランス調整など、個別の状況に応じたアドバイスを提供しています。

その他、産院の助産師外来、地域の保健センター、小児科医、育児相談窓口なども活用できます。

まとめ

適切なミルク量は、赤ちゃんの月齢、体重、個性によって異なります。

育児書やミルク缶に記載されている量はあくまで目安であり、
最も大切なのは、目の前の赤ちゃんの様子を観察することです。

体重が順調に増え、機嫌よく過ごし、排泄が正常であれば、ミルク量は適切と考えられます。
少し多くても少なくても、赤ちゃんが元気に成長していれば、過度に心配する必要はありません。

ミルク育児には、量を把握しやすい、パートナーが授乳を分担できる、
外出時の自由度が高いなど、多くのメリットがあります。
自信を持って、赤ちゃんとの授乳時間を楽しんでください。

不安なことがあれば一人で抱え込まず、専門家に相談しましょう。

札幌の産後ケアホテルCocokaraでは、
経験豊富な助産師が24時間体制で、授乳に関する悩みを含めた育児全般のサポートを提供しています。

赤ちゃんとママ・パパにとって、最適な授乳方法を一緒に見つけていきましょう。

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